西山コラム

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会社の数字を読むポイントとは

会社の数字を読む方法はたくさんあります。
・現金や売上といった勘定科目ごとの増減を追う方法
・「売上高営業利益率」「流動比率」などの財務分析をする方法
など、時間をかけたらきりがないです。 でも、忙しい社長は、3つのポイントをおさえて会社の数字を読むことが大切です。

儲かっているか・お金は足りているか・異常値はないか

1つ目「儲かっているか?」

弊所の月次レポートでは、「3つ」の視点から見ますが、ここでは一番重要な、「粗利益・固定費の年計グラフ」を見ます。

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会社の数字で一番大切なのは「粗利益」です。「粗利益」とは、「売上」から「原価」を引いたものです。「粗利益」は「売上」よりも大切です。毎月の粗利益で人件費や家賃などの固定費をまかなえているか。この粗利益と固定費の2つを移動年計グラフで確認します。

移動年計とは、当月から直近1年間の合計の推移をいいます。 7月なら「前年の8月から今年の7月まで」の合計です。 8月なら「前年の9月から今年の8月まで」の合計です。

毎月の粗利益の推移表は、「月ごとの粗利益が増えた、減った」というのはわかりますが、季節変動の影響を受けるので「傾向」がつかめません。 ところが、移動年計なら毎月決算をしているのと同じなので、「傾向」をつかむことができます。

推移表に凸凹があったとき、何が原因だったのかを探ることが大切です。 例えば移動年計のグラフが、3ヶ月連続で下降線をたどったときに、「減少傾向」に入ったと 判断して、
・責任者を変える
・商品構成を見直す
・重点商品を見直す
などの対策を打ちます。

2つ目「お金は足りているか?」

弊所の月次レポートでは、「3つ」の視点から見るが、ここでは一番重要な「キャッシュフローのグラフ」を見ます。

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「資金」は絶対に「不足」してはいけません。「不足」は「倒産」を意味します。
もし、資金繰りが苦しいなら、「なぜ資金が足りないのか、どうすれば資金不足を解消できるのか」といった根本的な解決をする必要があります。
例えば、売上が増えると儲けている感覚になりますが、売掛金が増える一方だと資金繰りが苦しくなってきます。そのような問題点が確認できたら、値引きをしてでも回収を早めるなどの対策を打ちます。

3つ目「異常値はないか?」

社長は何のために数字を見るのか?
それは、
・異常な項目に気づくためです。気づかなければ、何の対策も打てません。

では、どうしたら異常値に気づくのか?
それは、
・時系列で数字を見る
ことです。数字の凸凹は、時系列でチェックして初めて発見できます。

この3つのポイントを意識してチェックすると、ぐぐっと会社の状態をつかめるようになること間違いないでしょう。

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